理事長所信
(社)勝山青年会議所
2004年度 理事長 滝川博則
スローガン
人生を根底から変える出逢いをもとめて・・・
〜大変と呼ばれる時代に大きく変わろう!!〜
はじめに
「21世紀」という響き。この響に夢と希望をもっていた私たちでしたが、現実に突きつけられる問題は深刻で、先行きへの不安が渦巻く現代社会の中で、私たちは何を頼りに、何を信じて生きていけばよいのでしょうか。
バブル経済が残した爪あとは深く、日本経済は金融不安をまねき、株価の下落、雇用不安、倒産といった記事が新聞に載らない日はありません。
青少年の凶悪犯罪は、目を伏せたくなるぐらい悲惨な状況であり、親はもちろんの事、学校、地域そして悪を裁く司法までもが、その衝撃に戸惑いを隠せない状況です。
まさしく時代は「大変な時代」ということです。この時代を招いたのは人であり、そしてそれを乗り越えていくのも人です。一人ひとりが自分の心の真と向き合い、自問自答していく行為が重要だと考えます。
自己の向上と会員拡大
勝山青年会議所は昨年創立35年の節目を迎えました。長きに亘り、組織が健全に維持できているのは、メンバー一人ひとりの力の結集によるものです。
勝山青年会議所を一人の人間と例えるならば、メンバーはその人間の細胞のようなものです。人間は昨日のわが身と今日のわが身とでは表面的には変化はないようですが、実は細胞のひとつひとつは絶えず生まれ変わり、7年間で全部の細胞がいれかわるということが、科学的に証明されています。この観点からみて勝山青年会議所は35年間多くのメンバーによって支えられており、誕生してから、5回目の大きな変化を遂げたというわけです。
36年目即ち、6回目の勝山青年会議所の大きな変化の初めを形成する上で、最も大切なことは現役メンバー一人ひとりの向上ではないでしょうか。勝山青年会議所を形成しているのは現役メンバー一人ひとりの貴重な存在です。では、どうのようにしたらメンバー一人ひとりが向上していけるのでしょうか。私自身は、次のように考えます。まず、好きだけで仲間を作っても、事業を行っても、そこからは、何も生まれない気がします。生まれたとしてもその記憶は浅く、儚いものです。
人は生まれる時、自分を生んでくれる母親も苦しみ、そして自分も苦しいと聞いています。その苦しさを乗り越えてこの世に生を享けるからこそ、人生最高の感動が心に深く刻印されるのではないでしょうか。このことは、人として生きて行く上での、原点であると思います。楽なこと楽しいことだけでは、終生自分をいつも支えてくれる感動は残りません。自己の向上とは、自分自身の苦悩と向き合い乗り越える過程を体感した者だけが獲得できるものではないでしょうか。自分にはとてもできないとか、こんな事をしているよりもっと楽しい事があるのではないかという自分に枠をはめ込むのではなく、プラス思考で、積極的な姿勢が肝要だと思うのです。
世の中で変革が叫ばれている時代だからこそ、私たちは青年会議所の活動を通して、どんなに苦しい局面にも対応できる人間となるために、日々研鑽しなくてはならないと思います。
そして、さらに自己の向上のために大切な事は、自分一人の力だけではなく、それを支えてくれる同胞メンバーの存在に気づく事です。青年会議所活動において目標を同じくするメンバー、一緒に乗り越えたメンバーこそが、真の友であり、「生涯の友情」が育まれるものです。
これらの事はJCの三信条として、35年間脈々と勝山青年会議所に受け継がれています。
勝山青年会議所の趣旨に賛同して入会したことが、「奉仕」の精神の顕れであり、入会後JC活動を通して人間的に向上したいと願う気持ちが「修練」であり、仲間の存在に気づけることが「友情」です。この三信条は青年会議所の心臓部分といえるでしょう。
私は、この三信条を根底に持つ青年会議所という組織を、メンバー各自が今一度、自問自答していただきたいと思います。「自分にとって青年会議所とはどんな存在か」を・・・
なぜならば、この姿勢こそが、近年難題とされている新入会員拡大の鍵となるからです。
確かに、現在の経済状況の中で、会員拡大は至難の業です。私のような精神論だけでは、会員拡大は無理だと思われるかもわかりません。しかし、自分の中に存在する青年会議所に気付かずして人を入会へと導くことはできません。
そして、実際会員拡大をされた方は次のような体験をされた事はないでしょうか。拡大対象者に自分自身の青年会議所の経験談を語っている時、語りながら、自分の中の青年会議所に一番気づくということです。
実は私たちは人を誘うという方便で自分の中に存在している「本当の青年会議所」に気づかされているのではないでしょうか。
青年会議所を感じて、そして会員拡大へと具体的に動いてみましょう。この繰り返しが、会員拡大の一番の近道だと思います。
会員拡大というのは組織存続のためには不可欠なことは言うまでもありませんが、より多くのメンバーとより多くの経験を積み、切磋琢磨していく土壌を作り上げることが、会員拡大の真の目的ではないでしょうか。
今年は例年にも増して全メンバー一丸となり、新入会員拡大に取り組んで行きたいと思います。
元気な勝山、活力にみちた勝山の創造
2001年、勝山青年会議所は勝山市に「勝山の21世紀ビジョン」という提言書を提出いたしました。今後の勝山のまちづくりを考える上で、「エコミュージアム」という手法を提言したのですが、現在「勝山元気博物館」と銘打っての各地域で事業が展開されています。もともと勝山市には、各地域のまちづくり協議会等地域に根ざした組織が存在していたので、当初の想いより早いペースで事業が展開されていると思います。しかし、当初の狙いである、点と点で存在する勝山の資源を一つの線で結ぶという意識はまだ弱いと思います。ただ、各地域で同じ事業をしていても、「勝山元気博物館」の事業の一つとして行っている気持ちこそが「線」なのかもしれません。年々この線が太くなってやがて、勝山市におけるエコミュージアムの完成形となるのではないでしょうか。
具体的にエコミュージアム事業を行う上で、自分たちの地域に目を向ける事は不可欠であり、この事が基礎となります。
勝山青年会議所は35年間その時代時代にあわせ、多くのまちづくり事業と青少年育成事業を行ってきました。勝山史跡めぐり、越前勝山探検隊、ハートフルコンサートを中心とするまちづくり事業。Jr・OBS、ちびっこサバイバルスクール、恐竜チャンピオンを中心とした青少年育成事業。そのすべてが、勝山の地域性に目を向けて行った事業でした。
これらの事業理念は、勝山市独自の自然や風土、伝統や歴史、そしてこの地に培われてきた特有の文化とコミュニティによって成り立っている地域の「力」を再発見し、勝山の魅力に誇りを持つ人々をひとりでも多く増やし、元気な勝山、活力にみちた勝山を創造していくことでした。
この観点からみて35年間勝山青年会議所が目指してきたベクトルと、エコミュージアムが目指すベクトルとは同じだと思います。
勝山市全体がエコミュージアム構想で動きだした2002年度、勝山青年会議所は野向町において、水車づくり復元事業を展開し、2003年度は同町薬師地区において「あかとんぼむら」構想をスタートさせました。
開村初年度は、野向小学校の子供たちを中心にした、青少年育成事業の切り口で、とうもろこしや、もち米などの農作業体験を通して、この地域の魅力を子供たちに伝えるべく、事業を展開しました。
兼業農家が主流の中で農業の機械化は否定はできません。でもこのような時代だからこそ、失われつつある田園風景の再現を試みた事業でした。その中で昔ながらの田植えに子供たちは歓喜の声をあげ、地元のおばさんの鎌を使っての稲刈りの速さに度肝を抜かれていました。稲のはさがけ乾燥前での記念撮影の子供たちの笑顔は素晴らしいものでした。
この事業を通して特に考えさせられた事は、現代社会において無くなりつつある「時間の間」とうい感覚を取り戻す大切さです。
時間のスピード化によって私たちは何か大切な物を失っている気がしてなりません。
時間の「間」は時として不便さを感じますが、私たちはあえてこの感覚を大切にするべきではないでしょうか。日本人は昔からいろんな分野において、「間」といものを大切にしてきた人種なのですから。
2003年度は1年という長いスパンをかけて、子供たち、そして地域の方々との出逢いがありました。2年目の本年はこの出逢いをさらに深耕しつつ、勝山青年会議所が35年間一貫して追求してきた、青少年育成とまちづくり事業の理念を確かなものとして実現するために、「第2次あかとんぼむら」事業を展開していきます。
情報伝達
人類が誕生してこんなに多くの伝達ツールが誕生するとは誰が想像したでしょう。IT革命とはよくいったもので、まさしく近年の情報伝達の発達はイギリスの産業革命以来の大革命といっても過言ではないでしょう。
しかしながら、人が人と出逢い会話をするという行為は不変だと思います。人は神様から口で話す事、手で書く事、体で表現する事を与えられました。特に、手で書くという行為は、手紙を書く行為から、FAX、パソコンメール、携帯メールとその手段の幅を広げ、多くの人々になくてはならないものとなりました。
勝山青年会議所は毎年、対内版、対外版と銘打ち、印刷物を発行しています。特に対外版は年末の大きな事業であり、市民の皆さんにその年の勝山青年会議所の存在意義を知っていただく、絶好のチャンスです。また、ホームページの活用方法はまだまだ研究余地があり、携帯メール上でのホームページも見過ごすわけにはいきません。
さらに、新聞、雑誌等のマスコミ関連との方々の関係も大切です。より多くの市民の方々に、私たちの活動の趣旨をご理解いただくためにも、プロの視点からみた報道記事は不可欠です。そして、市民の中でも一番私たちの活動の趣旨を理解してほしいのは、やはり各々の家族ではないでしょうか。青年会議所の活動を続ける上での一番の理解者は家族であって欲しいと切に願います。
ブロック・地区そして諸団体とのかかわり
2003年は全国会員大会という人生の中で二度と経験できないものを主管である(社)福井青年会議所の長年の努力により、私たち勝山青年会議所も副主管として参加する事ができました。実際の過程では紆余曲折と困難な点がありましたが、一番のこの大会の成果は、福井ブロック内LOM、特に近隣LOMとの繋がりの強化だと感じています。今後は全国会員大会でつくりあげられたこの繋がりを、自分自身の青年会議所活動に活かしていくことが重要だと考えます。具体的なチャンスは福井ブロック、北陸信越地区の出向や各事業の積極的に参加することが大切だと思います。
そこから生まれる「JCの友情」は身内のLOMとはまた違ったものでしょう。日々忙しい青年会議所活動ではありますが、より、積極果敢に外に出て勉強していただきたいと思います。
この事は青年会議所枠内だけではなく、現在勝山青年会議所からの、勝山の諸団体への出向についてもいえることです。勝山には青年会議所以上に、より一つの分野を探求し、勝山発展のために寄与されている団体が多くみられます。
勝山青年会議所に在籍し、さらに各種団体の出向のチャンスがあるならば、「他人の釜の飯を食う」の出稽古精神で挑戦していただきたいと思います。
その経験が今後青年会議所活動に、必ず活きてくる時が来るはずです。
最後に
昨年の6月に私の知人のご子息が18歳の若さで交通事故により亡くなられました。私は葬儀の中で弔辞を読み上げながら嗚咽する6人の友人達の姿を目の当たりにしたとき、青年会議所活動の原点をみた気がしました。
友の死を心から悲しむ姿に、故人と彼らは深い友情で結ばれていることを実感しました。学校を卒業して社会人となり、縁あって青年会議所に入会した自分が今ここに存在しています。
時々若いメンバーの方から「どうして自分はJC活動をやっているのか、わからない」という疑問を投げかけられます。その答えが知人のご子息の最後の舞台で私自身はっきりしました。その時思い出した言葉があったからです。その言葉は、ある先輩が卒業年の最後の12月例会で言われた一言です。「人生の中で一番大切なことは金銭でも名誉でもない。人と人の出逢いである。その答えは人の最後の舞台ではっきりする」と・・
絶えず変化する世の中で、メンバーの存在を肌で感じ、メンバーに感謝しながら、自分自身が向上することこそが、JC活動の醍醐味ではないでしょうか。
確かに大変な時代ですが、勝山青年会議所で出逢った縁を大切に、メンバー同士でお互い切磋琢磨して、どんな時代にも対応できる人間へと大きく変わろうではありませんか。
その時の出逢いが、その人の人生を、根底から変えることがある
出逢いが人間を感動させ、感動が人間を動かす
人間を動かすものはむずかしい理論や理屈じゃない
人間を根底から変えてゆくもの
人間を本当に動かしていくもの
それは人と人との出逢い その時の出逢い
(相田みつを)
基本方針
1.時代に即したメンバー自身の人間力の向上
2.会員拡大の強化
3.元気な勝山を構築するための源となる価値観の創造
4.マス・メディアを活用した情報の伝達
5.近隣LOM及びメンバー家族間の交流
運営方針
1.JC三信条(友情・奉仕・修練)を絶えず胸に秘め、JCマンとしての
誇りを常に持ち続けます。
2.勝山JC組織存亡の危機を全メンバーが意識して、会員拡大に全メンバーで
取り組みます。
3.各会議開催にあたり、計画した定時開催、定時終了を心がけます。
事業計画
(人間力開発委員会)
メンバーに向けての成器塾の開催
人間力開発のための講演会の実施
(会員拡大委員会)
会員拡大のための対策会議の定時開催
会員拡大後フォロー
LOM内の新入会委員オリエンテーションの開催
(青少年育成委員会)
小学生を対象とした自然体験学習への参画
第2次あかとんぼむら事業の開催(まちづくり委員会との合同開催)
(まちづくり委員会)
左義長まつりへの参画
第2次あかとんぼむら事業の開催(青少年育成委員会との合同開催)
(広報交流委員会)
マスコミ座談会の実施
対内版、対外版の発刊
ホームページの作成
近隣LOM及び家族間の交流例会の実施